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水泳の試合(レース)における血中乳酸値の活用方法

血中乳酸値はトレーニングだけでなく、レース(試合)においても活用することができる。
 レースでは自分の力を出し切ることが大切である。レース直後の血中乳酸値と自分の最大乳酸値を比べることで、今のレースで自分が最大の力を出し切ったかどうか、予選であれば決勝ではさらに頑張ることができるか、もっと速く泳ぐことができるのか予測することができる。
 また、レース直後という慌ただしい時間でありながら、乳酸測定器は小型であるので手軽に測定することができる。


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 実際に日本ジュニア選手のオーストラリア遠征のレースの血中乳酸値を示す。予選と決勝のレース終了3分後に乳酸測定を行い、泳速度と比較した。グラフは左の縦軸(V)は泳速度、右の縦軸(BLa)はBlood Lactateすなわち血中乳酸値を示す。予選(Haet)に比べ決勝(Final)では泳速度も上昇していると同時に、血中乳酸濃度も上昇していることがわかる。
 つまり『記録のUP=血中乳酸値のUP』といえるのである。



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 また、レース後においては体が正常な状態になるように整えるクールダウンが非常に重要である。その後に控える決勝や翌日に控える他種目のレースなどがある場合はなおさらである。
 図はクールダウン距離とクールダウン後の血中乳酸値を測定したものである。クールダウンで長い距離を泳ぐほど、血中乳酸値が下がっているのがわかるし、最適なクールダウンの距離も予測できる。
 クールダウンというと心拍数が平常に戻るのを目安と考える人が多いのではないだろうか。しかし心拍数が平常に戻ってもまだ血中乳酸値は高い。血中乳酸値が高いままであれば、体に不必要に負荷がかかった状態であり、クールダウンしたとはいえない。クーリングダウンを続け、血中乳酸を平常レベルまで戻した時、十分クールダウンできたとえいる。

 このように、血中乳酸値は適切なクールダウンの指標としても活用することができる。